急に出現して、私たちを驚かせるゴキブリは、特に嫌われる虫の一つです。そんなゴキブリについて、あまり深く考えようと思ったことは無いかもしれません。

しかし、あえて、この嫌われ者のゴキブリについて、考察してみました。そうすると、とても興味深いことが分かってきたのです。

ゴキブリの進化の歩み

約三億年前に出現した生きている化石

ゴキブリはどのようにして生まれ、そして進化してきたのでしょうか。その根源となるゴキブリの先祖がこの世に登場したのは、なんと今よりも約３億年前と言われています。これは恐竜の登場よりもさらに前です。

これほどまでに長い間地球上で繁殖し、絶滅することなく生きてきたわけですから、その生命力が高いことも納得がいきます。

しかも、ゴキブリの祖が生まれた古生代は、ゴキブリの形状をした虫がかなり多かったようです。つまり、ゴキブリはこの頃から最盛期であったとも言えるかもしれません。

形状的には大きな進化は見られない

ゴキブリは、約三億年前に登場した時から、ほぼ今と同じような形状をしていました。そのため、長い年月を経てもほとんど進化をしていないというような言われ方もされます。しかし、形状的には進化をしていなかったとしても、その土地や環境に適応するために、様々な進化はしています。

特に最近では、殺虫剤が効きにくくなったゴキブリなども登場しています。そのような点も、ゴキブリは今現在でも進化していることを証明できる出来事でしょう。

人間とゴキブリの関わりについて

地層や人とともに世界各地へ分布したゴキブリ

ゴキブリは登場した頃には、部分的にしか生存していませんでした。しかし、大陸が徐々に分裂していくとともに、ゴキブリは全ての大陸に移動していくことになります。

さらに、ゴキブリが各地に分布するようになったのは、大陸の分化だけではありません。実は人類が大きく関係しています。というのも、私たち人類はより良い生活環境を求めて、世界各地を移動しています。その移動する際に、ゴキブリもついて来ていたのです。

ゴキブリは移動した先でも、生命力の高さからうまくその土地に根付きました。そして今では世界各地にゴキブリは存在しています。

昔は愛されていたゴキブリ

今では出現すると駆除の対象となるゴキブリですが、以前の日本では愛されていた時代があります。これはなぜかというと、ゴキブリが発生する家は裕福であるという風潮があったからです。ゴキブリが人の食べ物を食べて繁殖するという習性があるため、ゴキブリが食べるものがある＝裕福という方程式が成り立つことが、その由来です。

このような理由から、昔はゴキブリは人に愛されていました。そのゴキブリが人に嫌われるようになったのは、ほとんどの家庭がゴキブリが出現するくらいに食べ物があり、一定の裕福さを得たことが一つの理由かもしれません。

家にゴキブリが出た時の適切な対処法

駆除剤を組み合わせて使うべき

新築の家であっても、しばらくするとどこからともなくゴキブリがやってきて住み着きます。そしてある日、ひょこっとその家に住む人の眼の前に、その姿を表すようになります。このようにしてゴキブリが家に出た場合、駆除剤を組み合わせて使うことが効果的です。

駆除剤はスプレー型のもの、噴霧型のもの、餌タイプのものなどに大まかに分けられます。眼の前に現れたゴキブリには、スプレータイプのものを使うのが適切です。隠れているゴキブリを駆除するのであれば、噴霧式や餌タイプのものを使ってください。

これらを有効に組み合わせると、家に出現したゴキブリは適切に駆除できます。

専門家に頼むことも有効な方法

家に出現したゴキブリは、上記の方法であれば個人でも駆除できます。しかし、やはり個人が行うことですので、不備があったり効果が不十分であったりすることもあり得ます。そのような不備が無いようにするために、ゴキブリ駆除を専門家に頼むことも有効です。

専門家に頼んだ場合、要点を押さえてゴキブリの駆除を徹底して行ってくれます。ですので、安心してゴキブリ駆除の効果を得られるでしょう。

しかし、どれだけ専門家に依頼しても、しばらく時間が経過すれば、再びゴキブリは再出現する可能性を否定できません。定期的な駆除作業は行うようにしてください。

まとめ

嫌われているゴキブリも、その歴史や人との付き合いなどを考察すると、とても深い存在であることが理解できました。しかし、どれだけ歴史的に深い生き物であったとしても、駆除したい生物であるのは間違いありません。

ゴキブリについては生きる化石であることを理解しながらも、自宅に出現したものは駆除しながら、適度な距離感を持って付き合っていきたいものですね。

 

ゴキブリと同じように、ハエも人間に嫌われがちな生き物です。気になる方はこちらをどうぞ。「ハエ：都会に住むのハエの特徴・益虫と害虫の観点から」