鯉

鯉:都会人が一番よくみる魚?コイの魅力と歴史

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魚の種類は星の数ほどあります。しかし、生きている姿として、都会人が一番よく目にする魚は「鯉」ではないでしょうか。
観賞用から食用にまで用いられる、都会人にとって最も身近な魚である鯉。その鯉の魅力と歴史はどのようなものがあるのか、考察していきたいと思います。

鯉の歴史

日本における鯉の歴史

有史において、一番最初の鯉の養殖が始まった地とされているのが中国です。それゆえに、日本の鯉は中国から紀元前一世紀頃に伝来したという説があります。
しかし、その後の研究によって琵琶湖などに日本古来の種が居ることが分かりました。そのため、日本においても起源は不明ですが、太古の時代から鯉は存在していたことになります。
そして今や観賞用の鯉の代名詞になった錦鯉。この鯉は、意外と歴史は浅く、19世紀に新潟県の旧山古志村で始まったとされています。
ただ、最初に観賞用として鯉が用いられた記録は、日本書紀の中に残っています。そのため、西暦740年代にはすでに鯉は、観賞用の動物としての地位を築き始めていたのでしょう。

鯉にはこんな伝説があった

鯉の一部の種類は、中国から伝来したものです。そのため、鯉にまつわる伝説なども中国由来のものがあります。その代表的なものが、「登竜門」の伝説ではないでしょうか。
中国の有名な川である黄河の上流には、竜門と呼ばれる伝説の土地があるとされていました。その黄河を遡って、竜門にある激流を飛び越えた鯉は竜になるという言い伝えがあったのです。これは現在よく使われる登竜門の語源でもあります。
この伝説が日本に伝わり、鯉は出世をする象徴的な魚として扱われるようになりました。このことから、子供たちの成長や出世を祈る意味で、端午の節句に鯉のぼりを飾るようになったのです。

鯉の種類

観賞用として用いられる鯉

鯉には大まかに分けて、食用とされるものと、観賞用にされるものの二種類があります。そして観賞用の中で一番有名なのが、錦鯉という種類の鯉です。
錦鯉は、一般的な鯉を養殖の過程で変化させた亜種です。
その錦鯉はさらに分類することができ、
紅白
大正三色
昭和三色
となります。
紅白は純粋に白と紅模様、大正三色は紅白に黒の斑点があるもの、昭和三色は紅白に墨汁を垂らしたような黒い模様が入るのが特徴です。

食用として用いられる鯉の種類

鯉は観賞用として用いられるものだけではなく、食用として用いられるものがあります。
その食用の鯉として有名な種類であるのが、大和鯉とドイツ鯉です。
大和鯉は、真鯉の中でも食用を目的として養殖されたものを指す品種名です。ドイツ鯉も同様に、食用に適したものとして品種改良されたものとなっています。
一般的に河川に居る野生の鯉は、その生息する場所の水質によって食べられなかったり、臭みが強く調理に手間がかかるケースがあります。しかし、これらの食用種類の鯉は、品種改良と養殖を行うことによって美味しく食べられる鯉となりました。
また、食用に用いられる鯉は、観賞用のもののように色鮮やかではありません。黒い色をしていたり鱗が少なかったりするのが特徴です。

鯉の生態

鯉はこのようにして生活している

鯉は代表的な淡水魚の仲間です。そのため、塩分が含まれない水辺である河川で生息しています。しかし、塩分が混じっている海と川の境界部分でも見かけることがあるため、完全な淡水でしか生活できないわけではないのが特徴です。
そして河川の中でも、深い部分の生息を好みます。登竜門の逸話とは真逆ですが、流れのない緩やかな場所に生息することが多い傾向にあります。
また、鯉の凄いところはその適応能力でしょう。汚れた水辺でも生活をすることができますので、他の魚に比べて生命力が強いのも大きな特徴です。

鯉の食べ物はどのようなもの?

では、鯉はどのような食べ物を食べて生活しているのでしょうか。
野生の鯉の食料となるのは、水中にいる虫や貝類、水草などです。そのため、雑食であることが分かります。また、鯉は変温動物であるため、体温による消化器官の状態変化により食料の対象が変わるという特徴もあります。
また、鯉の味覚は人の何倍も鋭いという研究結果もあります。ですので、鯉はかなりグルメな魚であると言えるでしょう。
観賞用の鯉の場合は麩を餌として与えるのも一般的になっています。観光地で鯉に麩の餌をあげた経験のある方も多いのではないでしょうか。その他、養殖の鯉については胚芽や魚の身などをブレンドした専用の餌も販売されています。

まとめ

都会人にとって身近な魚である鯉には、色々な生態系の特徴や魅力があることがわかりました。特に竜にまで出世するという伝説は、とても興味深いものです。
そして、観賞用にも食用にもなる鯉は、イメージ以上に私たち日本人にとって親近感を持てる魚と言えるかもしれませんね。
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